『ハンナとその姉妹』感想※ 淡麗辛口仕立てのシリアス/コメディ

『ハンナとその姉妹』(1986年)

主演:ミア・ファロー/ダイアン・ウィースト/マイケル・ケイン

第59回(1987年)アカデミー賞、【助演男優賞】【助演女優賞】【助演男優賞】を獲得。マンハッタンに暮らす3人姉妹の結婚と恋愛、夢と現実を軽妙洒脱なタッチで描いた群像劇。ウディ・アレンの作品のなかでも、とりわけ傑作との呼び声高い『ハンナとその姉妹』のあらすじや見どころ、感想、視聴できる動画サービスをご紹介。

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目次

『ハンナとその姉妹』あらすじ

NYのマンハッタンに暮らす3人姉妹の長女ハンナ(ミア・ファロー)は舞台女優として成功をおさめながら、夫エリオット(マイケル・ケイン)との家庭生活も大切にしていた。
ハンナは、前夫ミッキー(ウディ・アレン)とのあいだに子どもができず、それが原因で離婚してしまう。

次女ホリー(ダイアン・ウィースト)は女優を志しているが、鳴かず飛ばず。
恋愛も長続きしない。
やがて女優の道をあきらめて、作家への転身を考えるようになる。

末妹のリー(バーバラ・ハーシー)は年の離れた画家フレデリック(マックス・フォン・シドー)と同棲しているが、身内が集まる感謝祭のパーティーで義兄エリオットから熱いまなざしを感じて、揺れ動いていた。
エリオットから猛烈にアタックされて密会を重ねるリーは、やがてフレデリックの存在が自分を束縛していることに苛立ちを覚える。

3人姉妹の人間模様はシリアスな陰りをみせながら、ドラマティックに展開していく……

作品情報

監督ウディ・アレン
脚本ウディ・アレン
撮影キャロル・ディ・パーマ
製作総指揮ジャック・ロリンズ/チャールズ・H・ジョフィ
出演・ハンナ・・・ミア・ファロー
・ホリー・・・ダイアン・ウィースト
・リー・・・バーバラ・ハーシー
・エリオット・・・マイケル・ケイン
・ミッキー・・・ウディ・アレン
・フレデリック・・・マックス・フォン・シドー
・エイプリル・・・キャリー・フィッシャー
上映時間103分
ジャンル恋愛

『ハンナとその姉妹』見どころ・考察・感想

『ハンナとその姉妹』個人の評価

匠の逸品

「匠の逸品」という言葉がぴったりの佳品。
「うまいなぁ……」と唸ってしまうことしきりな上質な芝居です。

数多あるウディ・アレン作品の中でも、この『ハンナとその姉妹』は何度も繰り返し視聴してきました。
もう10回くらい視聴しているでしょうか。
この作品は、汲めども尽きないユーモアとペーソスの泉のようで、見るたびに味わいが変わるからです。

『アニー・ホール』(1977年)の毒っ気をきかせた軽妙洒脱な創作スタイルはそのままで、より物語は深まりをみせています。ウディ・アレン監督は懐の深いドラマツルギーを確立したようです。
気怠い甘美が際立ち、映画を見たあとの余韻は格別。
香り高い上質なワインを味わったあとのような心地よさと言えばいいでしょうか。

ひとつひとつの演出に含みが感じられて、匠の神経が行き届いているように感じられる。
才気にまかせてリアリティを追求しすぎるあまり、作品が大味になるという愚をおかすことほど、ウディ・アレンにとって不面目はことはありません。

セリフのひとつひとつも素晴らしい。
淡麗仕立てだけど、ピリッとしたおとなの世知辛さをきかせている。
おもいなしか、向田邦子の短編小説を彷彿させるものがあります。
ままならぬ人生への哀感が、しみじみと胸に迫ってくるのです。

コメディとシリアスを絶え間なく行き来して表現されるもの

『ハンナとその姉妹』は群像劇です。
登場人物すべてが主役であり、脇役でもあります。

物語は、三人姉妹の長女ハンナを中心に、

  • 夫エリオットと三女リーとの道ならぬ関係
  • 次女ホリーの挫折と転身
  • 前夫ミッキーのドラスティックな人生観の転向

この3本の糸が、ときにもつれたり、ときにほどけたりしながら、芳醇な味わいをもたらす物語を綾取っていきます。

『ハンナとその姉妹』は単純明快に、コメディとも決めつけられません。
さればといって、シリアス劇とも言い難い。
コメディとシリアスを絶え間なく行き来することでしか表現できない、”人生の機微” に観客はハッとさせられるのです。

この作品にかぎったことではありませんが、ウディ・アレン作品には青臭い正論が入り込む余地はありません。毛筋ほども。

「死生観の落としどころ」

『ハンナとその姉妹』の中で、とくに興趣が尽きないのが、ウディ・アレン演じるミッキーのパートです。
個人的にはこの映画の見どころだと考えています。

コメディ番組の敏腕プロデューサーのミッキーは、神経質で恐怖症。
ある日、健康に不安を感じて検査を受けたところ、ドクターからより精密な検査を受けるよう勧められて、ミッキーは不安にとらわれます。
「もしかしたら、命にかかわるような病が進行していて、もうダメかもしれない」と。
ほとんど妄想にとりつかれているだけですが。

結局、精密検査の結果、いたって健康であることが判明して、大はしゃぎで安堵するミッキーですが、この経験から、根源的な人生の意味を模索するようになります。
「どうせ人は死んでしまう。どうせ意味がない」という、アレン作品に伏流している諦観と厭世観が濃厚になるのです。

ミッキーは宗教的な救済を求めるものの、心から納得がゆきません。
やがて、自殺まで考えるのミッキーですが、死生観のおとしどころを見つけるきっかけとなったのが、三人姉妹の……まあこれは言わないでおきましょう。

とまれ、「うまいなぁ……」と感嘆して声もでなくなるほど、もののみごとに物語がしかるべき場所に収束されていくのです。

『ハンナとその姉妹』のキャストについて

エリオット(マイケル・ケイン)

ハンナの夫でありながら、義妹リーへ抑えられないほど思慕の念を募らせるインテリ男性を安定感のある演技でこなしています。

ハンナとリーとのあわいで葛藤し逡巡する男の小狡さが際立っていて、いかにもウディ・アレンが好みそうな芝居をする役者です。
嘘の目立たせ方も巧みで、男の抜け目なさとけじめのなさを、墨絵のような濃淡のニュアンスをつけながら表現。

理性を総動員しつつ、手順を踏んでリーに迫っていこうと頭の中であれこれ画策していながら、本物のリーを目の前にして、衝動的に唇を奪うシーンには思わず唸ってしまいました。
息が止まりそうな妙演に目がくらみます。

ハンナ(ミア・ファロー)

80年代のアレン作品のヒロインとして欠かせない女優です。
公私ともにアレンのパートナーでしたが、やがて、小説よりも「奇」なスキャンダルが起こり、アレンと対立してしまいます。

『ハンナとその姉妹』の撮影時は、まだ蜜月期間だったのでしょうか、ウディ・アレンとの呼吸はぴったり。
終始堂々としているといいますか、名女優のプライドと余裕が感じさせます。

『ローズマリーの赤ちゃん』の印象が強烈で、ずっと怖い印象があったのですが、『ハンナとその姉妹』の頃のミア・ファローにはコケティッシュと可憐さが混在していて、息の詰まらない演技を楽しませてくれます。

ホリー(ダイアン・ウィースト)

女優になりたいけど、なかなか芽が出ない次女ホリー。
無反省で移り気なホリーという役柄への読み込みが深く、屈託もあざやかに伝えています。

苛立ちや嫉妬や軽率さなど、ダイアン・ウィーストの表現は真に迫っていて、痛いほど率直に突き刺してくるかのよう。

この人は、まったく予想もつかないような行動・言動をしかねないあやうさを抱えています。
そのあやうさを維持し続けているバランス感覚と安定感が、この人の女優としての実力を証明しているようです。
ダイアン・ウィーストが放つ艶やかな光彩に、思わずため息がもれてしまう。

リー(バーバラ・ハーシー)

同棲中の年の離れた画家と義兄とのあいだで葛藤する三女を多彩な表情で演じています。
自分に気持ちに誠実に生きたいと願うまっすぐな性情が、見ている側にも一点の曇りもなく伝わってくる。

女優としてはとても聡明な人ですが、リーに関しては「理」で演じようとせず、理屈の通らない「情」に重きを置いて演じているように見えます。
行儀の良さを捨てて、主張の強さを目立たせた潔い演技によって、バーバラ・ハーシーの巧まざる美しさが際立つのです。エリエオットじゃなくても、殿方のハートをくすぐる美しさが。

ミッキー(ウディ・アレン)

いつものウディ・アレンです。
神経質でコンプレックスがあって、屈折していて、ひとクセもふたクセもあるユーモアにもいつも笑ってしまいます。

この人はよっぽど正論が嫌いなのでしょう。
突拍子もないことを真面目そうに話すところに妙味を感じさせます。

このアレンの芸風を、観客は期待しているのかもしれません。
妙にシリアスになられてもファンは困ってしまうでしょう。
知性と毒がふんだんに盛り込まれた「アレン節」が切に求められているのです。

ただ、『ハンナとその姉妹』の最後のシーンは、いつもの雰囲気とは違う、そこはかとない男の色気を感じました。
さしものウディ・アレンも、この映画には特別な思い入れがあったのかもしれません。

さいごに

『ハンナとその姉妹』は以下にあてはまる方におすすめです。

  • おしゃれな大人のドラマが好きな方
  • あまりにも不自然なハッピーエンドが用意されている映画に食傷気味な方
  • 「常識や正論では、人間同士のいざこざは解決できない」と考えているドライな方
  • 味のある芝居が好きな方

ぜひこの機会に、『ハンナとその姉妹』をご覧になってください。

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