まめやか– Author –
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『マディソン郡の橋』感想考察※誰にでも起こり得る4日間
『マディソン郡の橋』のみどころや考察、キャストの感想などを綴ります。アイオワ州マディソン郡に住む主婦フランチェスカは一人きりで4日間を過ごしていた。そんな彼女の前にフォトグラファー・キンケイドが現れる。見ず知らずのふたりが自然に愛し合い、そして別れるまでの、奇蹟の4日間を描いたロマンス。 -
『ベン・ハー』(1959年)感想考察※辟易するほど荘厳なスペクタクル聖史劇
イエス・キリストが生きていた頃のローマ帝国にユダヤの王族として生まれたベン・ハーの数奇な人生を描いたスペクタクル叙事詩。途方もない制作費を投じて、70ミリの大画面で再現した戦車競走のシーンは圧巻。主人公の運命を通して、キリストの降誕と布教、処刑までを荘厳に描いた本作は、今もなお20世紀を代表する名作映画との呼び声が高い。名作映画『ベン・ハー』の感想と考察、ドラマの見どころや、登場人物のレビューを綴ります。 -
『男と女』(1966年)感想考察※気だるいエレガンス/甘くしなやかな感傷
クロード・ルルーシュ監督の名を一躍世界に轟かせた『男と女』の感想と考察を綴ります。フランシス・レイのボサノヴァとともに、切ない大人の恋愛を洗練された映像美で描いた名作。目の前の愛情と追憶が交差しながら、ヒロインの物憂いエレガンス、甘くしなやかな感傷が横溢したメロドラマは時を経ても色褪せない。 -
『七人の侍』感想と考察※本能直撃!ワイルドな芸術活劇
黒澤明の代表作にして世界中に絶大な影響を与えた名作『七人の侍』感想と考察、解説をお届けします。従来の日本映画のスケールではおさまりきらない、ストーリー、映像、演技、撮影技術は当時の観客の度肝を抜き、本能を直撃する芸術活劇へと昇華している。今もその感動は色褪せない。 -
『市民ケーン』感想と考察※喪失に向かう才気/パッションのむなしさ
アメリカ映画史上最高傑作との誉れ高い名作『市民ケーン』の解説・感想・考察を綴ります。巨万の富に恵まれながらも、空虚な人生を歩み続け、最期に謎の言葉を遺してこの世を去る新聞王のあまりにも孤独な生涯をミステリー仕立てで描く。喪失に向かう才気、パッションのむなしさを感じさせるケーンのドラマは時を越えて観る者の心を揺さぶります。 -
『男はつらいよ』(第1作)感想と考察※ダシを効かせた寅さんのクセになるマンネリズム
渥美清の至高の芸が堪能できる『男はつらいよ』(第1作)の感想・考察・解説。国民的人気シリーズ「寅さん」の第1作は古き良き昭和のコメディが弾ける逸品。定型化したストーリーはマンネリズムとはいえ、クセになるほど心地よい。たっぷりダシのきいた浮き草の心意気はカッコよく、人生の哀歓を愛でたくなる。 -
映画『東京物語』感想と考察※たおやかな厭世/しみわたる物哀(もののあはれ)
世界中の映画監督、名だたるクリエイターから敬愛されている小津安二郎の名作『東京物語』の感想や考察、みどころなどをご紹介。戦後、日本映画が到達した最高峰であるこの作品のテーマは親と子。みずみずしくてたおやかな厭世観、しみわたるような物哀(もののあはれ)…上質な情感をたたえた物語は時代を経ても色褪せない。 -
『ワイルドバンチ』感想と考察※矜持高き無頼漢どもが放つ”むせかえる悲愴美”
『ワイルドバンチ』は20世紀初頭のメキシコで無頼漢どもが暴れまくるバイオレンスアクション巨編。全編にわたって矜持高き無頼漢どもが放つ"むせかえる悲愴美"がただようこの映画の感想や考察、見どころなどをご紹介。"血の舞踏"と呼ばれる、スローモーションを駆使した主人公パイクたちの群盗たちによる銃撃シーンには目を瞠る。 -
映画『犬神家の一族』感想と考察※からみあう憎悪・おぞましき美しさ
『犬神家の一族』の旧作(1976年版)、新作(2006年版)を見比べての感想や考察、見どころなどをご紹介。信州の財閥、犬神家の遺産相続をめぐる骨肉の争いは、やがて不気味な連続殺人事件に発展。名探偵・金田一耕助がからみあう憎悪をときほぐし、謎を解決するミステリー。 -
『第三の男』感想と考察※光と影が織りなす「香り高き芸術」
サスペンス映画の古典的名作のひとつ。第2次世界大戦直後、緊迫感をはらんだウィーンを舞台に、米国人作家が親友の死の謎を探っていくストーリー。忘れがたい名場面、鼓膜に残るツィター演奏によるテーマ音楽。陰影豊かな白黒の魔術を堪能できる『第三の男』の感想と考察を綴ります。